でも、それは生物がそれこそ気の遠くなるような長い年月をかけて酸素とたたかい、生死を繰り返して適応してきた結果なのです。酸素が一方では強烈な酸化力を持って毒性を発揮する事も私たちは知っています。だから食べ物の残りなどラップをしたり密封容器に入れたりして、できるだけ空気(酸素)を遮断しようとします。そのまま空気中に放置しておけばみるみる酸化し、茶色に腐ってしまいます。
酸素の酸化力のものすごさは鉄をもさびつかせてボロボロにしてしまうのをみても恐ろしいほどです。
この酸素が生物の体内で変身したのが活性酸素です。
活性酸素もまた、私たちの生体防御に役立っている善玉の面もありますが、酸素と同様“両刃の剣”をもっており、その悪い面は酸素よりはるかにはるかに凶悪です。この悪玉活性酸素が体の中で手がつけられないほどわがもの顔で暴れ出すと、酸素と比にならない毒性をふりまき、体内をサビつかせ遺伝子までも傷つけていきます。
活性酸素は“敵”には違いありませんが、私たちが酸素で生きている以上、一生はなれられない相手でありますからできるだけ勝手気ままな暴れん坊(フリーラジカル)にならないよう、又はすぐ抑えられるよう見張って対処していかなくてはなりません。私の中の活性酸素は、他の誰でもない、私にしかコントロールできないのです。ということは“敵”を知る前にまず“己”を知ることが大切・・・・かな?それはそれぞれ考える事として、私達の祖先と地球の歴史をちょっと見てみましょうか。 |